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超音波検査には7つあった!

2018/08/23
 
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皆さんがお腹が痛いで病院を受診された時に必ずといってよいほど超音波検査を受けられると思いますが、この超音波検査ってどんな検査なのかご存知でしょうか?

 

この超音波検査は、人の耳には聞こえない高い周波数の音波(超音波)を利用した検査で、それを画像化して診断を行っています。

 

この検査は、レントゲンやCT検査などとは異なり 、放射線を使用しないので被曝(ひばく)の心配がなく、どなたでも安心して受けられる検査です。

 

また、この超音波検査は、体表臓器(甲状腺など)・循環器(心臓)・消化器(腹部)・泌尿器・産婦人科・健康診断・血管の7つの領域に分かれます。

超音波検査士について

この超音波検査は、上記のような領域に分けられているのには理由があります。

 

それは、それだけ超音波検査は難しいということです。お腹の超音波検査が一人前に検査ができるようになるまでには、3~5年はかかるといわれています。

 

そして、お腹の超音波検査が行える技師が、心臓の超音波検査が行えるかというとできません。このように各領域に分けないと確実に検査できないのです。

 

この超音波検査は、「公益社団法人日本超音波医学会」という学会が「超音波検査士制度」を設けています。この超音波検査士の認定資格は、大変難関度の高い試験になり、資格を所持しているだけで転職に有利になります。

 

今回は、その超音波検査の中の腹部超音波検査について説明させていただきます。

腹部超音波検査の受け方

  • 基本的には、空腹での検査になります。
  • 可能であれば、おしっこを溜めておくと膀胱などを綺麗に見ることができます。
  • お腹がでるようにしてベットに仰向けで横になります。
  • お腹に特殊なゼリーを塗ります。
  • プローブ(探触子)をお腹に当てて検査します。人によってはくすぐったいかもしれませんが痛みはありません。
  • 検査する人が息を吸って止めてなど指示しますので、その通りにしてください。この息止めが苦しい場合もありますが、無理はしなくてもよいです。(苦しくなったら息をしてください)
  • 時には、左を下にして横になったり、ベットに手をついて座ったりして検査をします。
  • ゼリーをおしぼりで拭き取って終わりですが、しばらくはネチャネチャする場合もあります。
  • 検査は10~15分ぐらいで終了します。

超音波検査の天敵とは?

超音波検査は、いつもお腹の中が全て綺麗に観察できるわけではありません。たとえば、腫瘍(がん)があったとしても様々な条件で観察を困難にする場合があります。

 

その1つが、食事をするとお腹の中にガスが溜まって超音波が通りにくくなります。このため、食事抜きが絶対条件です。また、便秘の場合も同じでガスが邪魔をしてしまいます。

造影超音波検査って何?

このように観察が困難な場合や同定ができない時には、造影超音波検査で精査することがあります。

 

この検査は、ソナゾイドという造影剤を使用した超音波検査になります。造影剤といってもCTやMRI検査などで使用する造影剤とは異なり、マイクロバブルといわれる平均1~3umの気泡状の造影剤を使用します。

 

これを用いて超音波検査を行うと、ソナゾイドが取り込まれた組織が鮮やかに造影されます。

 

肝臓を例にすると、正常な肝臓組織にだけ取り込まれる性質があり、時間が経過すると正常な組織以外の部位(肝臓腫瘍)では欠損して黒く抜けた状態で見えてきます。

 

そのため、小さな腫瘍や通常の超音波検査ではよく見えなかった腫瘍でも見やすくなり、同定することができるようになります。

 

また、この検査は乳房の腫瘍性病変にも用いることができるため、現在では多くの病院で行われています。

 

ただし、このマイクロバブルを安定させるために鶏卵由来の安定剤を用いるため、卵アレルギーのある患者さんには原則として使用することができません。

 RVS(Real-time Virtual Sonography)について

RVSは、その名の通り超音波画像とCTやMRIの画像をリアルタイムに同期に表示させて行う検査です。

具体的には、

先に撮ったCTやMRI画像を超音波診断装置に取り込んで、超音波プローブ(探触子)に装着した位置センサーにより、空間的位置情報(座標軸)を決めることで、超音波画像とほぼ合致させたCTやMRI画像を表示させることができます。

になります。

 

これにより、プローブの動きに合わせた超音波画像とCTやMRI画像がリアルタイムに変化するため、両者を比較しながら検査を行うことができます。

 

また、この検査でも造影超音波検査を同時に行うことができ、より質の高い検査が提供できます。

まとめ

超音波検査は、人の耳には聞こえない高い周波数の音波(超音波)を利用した検査で、それを画像化して診断を行っています。

 

場合によっては、造影超音波検査やRVSといった検査でより詳しく腫瘍などを鑑別することができます。

 

この超音波検査は、「公益社団法人日本超音波医学会」が「超音波検査士」の認定資格制度を設けていて、多くの臨床検査技師や診療放射線技師などが毎年チャレンジしています。

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