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小児に多いマイコプラズマ肺炎って何者?

2018/11/21
 
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マイコプラズマ肺炎という肺炎をご存知でしょうか?

マイコプラズマ・ニューモニエという病原体によって引き起こされるマイコプラズマ肺炎は5歳以上のお子さんで頻度が増えてくる主要な呼吸器感染症です。

以前は4年に一度大流行すると言われていましたが、最近はあまり周期性はなく、2011年、2012年 に連続して大流行を認めました。

最近、小児科領域では従来使用される抗生剤に耐性となった耐性菌株の占める割合が成人領域と比較して増加してきていることが知られています。

マイコプラズマ肺炎について

感染経路は飛沫感染、接触感染で、保育施設や学校などの閉鎖施設内、家庭内などで長時間濃厚に接触するような場合に感染が拡大していきます。

潜伏期間は2~3週間で、初発症状は発熱や頭痛、咽頭痛です。咳は初発 症状発現後3~5日で始まることが多く、乾性の咳が長期間持続し、解熱後3~4週間持続することもあります。

通常は軽症で自然に治ってしまうこともありますが、時に重症化して高熱が持続することもあります。

また、小児においては喘息様気管支炎を合併することも多く 、40%で急性期に喘鳴が認められるという報告もあり ます。まれではありますが脳炎や心筋炎などの重症合併症もあります。

マイコプラズマ肺炎の治療について

第1選択薬はマクロライド系抗生剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシンなど)です。成人領域ではテトラサイクリン系抗生剤(ミノサイクリン)も使用されますが、小児領域では歯牙着色・発育不全などの副反応が報告されており、8歳未満では使用しないようになっています(重症例ではやむを得ず使用せざるを得ない場合もあります)。

マクロライド系抗生剤が無効の場合は年長児であればミノサイクリン、 8歳未満であればトスフロキサシンなどが使用されます。

マクロライド耐性株による肺炎マイコプラズマ

肺炎症例から分離されたマイコプラズマ・ニューモニエにおけるマクロライド系抗生剤耐性株の割合は2001年に初めて報告されてから、年々増加傾向にあります。

ある施設の研究では2008年に56%だったものが、2010年72%、2012年は83%という結果でした。ただし、耐性株だから重症化するというわけではなく、有熱期間が長引くという特徴があるようです。

また、耐性といつてもマクロライド系抗生剤が全く効かないわけではなく、 根気強く飲み続ければいずれは解熱することが期待され ます。

ただ、なかには経過が長期化するうちに病態が悪化してしまう場合もあるので、経過によっては耐性株に有効な抗生剤へ変更する必要があります。

通常、耐性株でなければマクロライド系抗生剤を開始して24~72時間以内に解熱傾向を認めることが多いので、それ以上発熱が続く場合はかかりつけ医に相談してみてください。

なお、耐性株はマクロライド系抗生剤を飲んでいた症例で検出されることが多く(80%以上)、それらの薬をまだ内服していない人からの検出率は50%以下と言われています。

終わりに

耐性株に有効な抗生剤に対して新たな耐性菌を生み出すことを避けるためにも、まずはマクロライド系抗生剤から開始することが推奨されています。

詳しくは、かかりつけの小児科医にお尋ねくださいね。

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