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子供の血液型から両親の血液型がわかる?

 
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血液型には、A型・O型・B型・AB型の4種類と思ってる方はいませんか?

実は、血液型は4種類だけではありません。

血液型には分類の方法でも違ってきますが、約200種類の血液型が存在します。

ABO式血液型について

ABO式血液型は、皆さんもご存知の通りA型・O型・B型・AB型に分かれ、日本人の内訳はA型40%、O型30%、B型20%、AB型10%になります。

この「式」というものがくせ者で、この他にもRh式・MN式などの血液型があります。

このABO式血液型は、学生時代にLandsteinerの法則というのを習ったと思いますが、〇の抗原を持てと必ずそれに反応しない規則抗体の抗△を持つというものに則っています。

これに反して抗原数(血液型を決める物質)が少なかったり、余分な不規則抗体の抗Aや抗Bを持つ血液型を亜型と呼んでいます。

A型について

A型は、赤血球の表面にAを決定する物質(抗原)が約100万個あり、血漿中(血液を遠心分離した上清)には抗Bとよばれる抗体が存在します。

血液型を検査した場合には以下のようになります。(4+:強い凝集・0:凝集しない)

抗A・抗B試薬は赤血球上の物質(抗原)の有無を見ています。これをオモテ検査といいます。A1・B血球は血漿中の抗体の有無を見ています。これをウラ検査といいます。

抗A試薬 抗B試薬 A1血球 B血球
4+ 0 0 2+~4+

上記の場合には、A抗原があり、抗BがありますのでA型と判定できます。

A型の亜型について

このA型には亜型という血液型が存在します。簡単にいえば親せきみたいなものです。以下を見てください。

抗A試薬が「0」で凝集していませんが、これは赤血球上のA抗原が普通のA型に比べてものすごく少ないために凝集(赤血球と赤血球が引っ付く)が起こりません。

抗A試薬 抗B試薬 A1血球 B血球
0 0 0 2+~4+

しかし、特殊な追加検査でAの抗原とB型転移酵素というものを証明することでAm型と判定できます。

このようにA型の亜型には、上記のAm型・A2型・A3型・Ax型などがあります。ちなみ、普段A型といっている人は正確にはA1型になります。

B型について

B型は、赤血球の表面にBを決定する物質(抗原)が約60~80万個あり、血漿中(血液を遠心分離した上清)には抗Aとよばれる抗体が存在します。
血液型を検査した場合には以下のようになります。(4+:強い凝集・0:凝集しない)

抗A試薬 抗B試薬 A1血球 B血球
0 4+ 2+~4+ 0

このB型にも亜型という血液型が存在し、B3型・Bx型・Bm型などがあります。ちなみに、日本人で一番多い亜型はBm型になります。

O型について

O型は、赤血球の表面にAとBを決定する物質(抗原)がありませんが、血漿中(血液を遠心分離した上清)には抗Aと抗Bよばれる抗体が存在します。
血液型を検査した場合には以下のようになります。(4+:強い凝集・0:凝集しない)

抗A試薬 抗B試薬 A1血球 B血球
0 0 3+~4+ 3+~4+

AB型について

AB型は、赤血球の表面にAとBを決定する物質(抗原)があり、血漿中(血液を遠心分離した上清)には抗Aも抗Bもありません。
血液型を検査した場合には以下のようになります。(4+:強い凝集・0:凝集しない)

抗A試薬 抗B試薬 A1血球 B血球
4+ 4+ 0 0

このAB型にも亜型という血液型が存在し、A1Bm型・A1Bx型・AmB型などがあります。

血液型は両親から受け継がれている?

血液型は両親の血液型遺伝子から受け継がれています。血液型の遺伝子には、A・B・Oがあり、AとBはOに対して優性です。(Oより先にきます)

血液型の遺伝子の染色体は9番目にあり、2つしか持つことができません。

A型人は、AとAの遺伝子を持ってA型になるか、AとOの遺伝子を持つてA型になるかの2通り存在します。B型についても同じです。

両親がお互いにA型の場合は

遺伝子の配列 AA AO
AA AAなのでA型 AA・AOなのでA型
AO AAとAOなのでA型 AA・AO・OO

なので

A型かO型

両親がA型とB型の場合には

遺伝子の配列 AA AO
BB ABなのでAB型 AB・BOなので

AB型かB型

BO AB・AOなので

AB型かA型

AB・AO・BO・OOなので

AB型かA型かB型かO型

両親がA型とO型の場合には

遺伝子の配列 AA AO
OO AOなのでA型 AO・OOなので

A型かO型

両親がA型とAB型の場合には

遺伝子の配列 AA AO
AB AA・ABなので

A型かAB型

AA・AB・AO・BO

なので

A型かAB型かA型かB型

両親がB型の場合には

遺伝子の配列 BB BO
BB BBなのでB型 BB・BOなのでB型
BO BB・BOなのでB型 BB・BO・OOなので

B型かO型

両親がB型とO型の場合には

遺伝子の配列 BB BO
OO BOなのでB型 BO・OOなので

B型かO型

両親がB型とAB型の場合には

遺伝子の配列 BB BO
AB AB・BBなので

AB型かB型

AB・BB・AO・BO

なので

AB型かB型かA型

両親がO型の場合には

遺伝子の配列 OO
OO OOなのでO型

両親がO型とAB型の場合には

遺伝子の配列 OO
AB AO・BOなのでA型かB型

両親がAB型の場合には

遺伝子の配列 AB
AB AA・AB・BBなので

A型かAB型かB型

上記に当てはまらない例外の場合もあり

通常、遺伝子Aからつくられる酵素はアセチルグルコサミンという物質を、遺伝子Bからつくられる酵素はガラクトースという物質をそれぞれの糖鎖の先端につけて血液型が決まります。

しかし、アセチルグルコサミンとガラクトースの両方をつける酵素を産生する遺伝子があります。これをシスAB型といい特殊な血液型になります。

つまり、普通は1本の染色体にA、もう1本の染色体にBが乗ってますが、この血液型は1本の染色体にAとB両方が乗っかってますので、例外が存在するようになります。

このシスAB型の人は、遺伝子検査をしない限りシスAB型とはわからないため普通のAB型と思っている人もいると思います。

その他にも、血液型の基礎となるH物質というものがないBombay型やparabonnbei型の特殊な血液型も存在します。

特殊な血液型や亜型はいけないのか?

亜型や特殊な血液型は、珍しいというだけで健康上まったく問題ありません。ただ、輸血をされる場合に適合血(自分に合う血液)が少なくなります。

まとめ

以上のように血液型は、A型・O型・B型・AB型だけではありません。一般の方が知らない血液型が、この他にもたくさん存在しています。

また、血液型は両親から1ずつの遺伝子を受け継ぐため子供の血液型を予測することができますが、シスAB型のような例外もあります。

この特殊な血液型の人が、異常というわけではなく珍しいだけということを最後に付け加えておきます。

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